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PCCOを撃った

更新日:2023年4月28日


一秒の損害は、普通のシューターだったら屁が出た程度ながら、57秒切りを目指す者にとってはダメイジが大きい。トータルで8秒を超えるのが1つあっても残りの7ステイジでスピードを上げて稼ぐなどとは考えにくい。それぞれのステイジでギリギリのタイムを出して勝負するのだ。


そこで父は考えた・・・

トップシューターといえど、だれでもコケることがママある。なんとか60秒を切ればトロフィー圏(三位)に入るのではないか・・。とくに世界記録が毎年出ている今は、無理をして転げるシューターも増えている。


「ケニィ・・1秒ならまだチャンスがある!!・・

体調が戻ってきてるようだから残りは自分らしく撃ってごらんよ」

と、紅潮してきたケニィに言う。


「うん、だけどまだチカラが入らないよ・・」


「ケニィはね、ターゲットを前にしたらチカラが湧くという性格なんだから、気を張ってみてよ。次は得意のショウダウンジャないか、楽しむ気持ちでチャレンジするんだ」


そしてケニィはショウダウンに立った。

ズダ ダダダ!!

なんと、あの猛烈がスピードが蘇ったのだ!!


スモホでヤヤの躓きはあったものの、1番心配していたペンジュラムに命中弾を送り込み、難敵のスピードオプションには瞠目の速射を浴びせる。


激戦は終盤に近づき、ランダバウトに来た。

全開中のケニィはさぞかし速く撃てるだろうと観た父は、ここらで素晴らしい動画を撮ろうという気持ちの余裕が出た。まあ観てちょうだいな!!



ラストのアクセルレイターも立派に撃った。


「よくやったぞケニィ!!・・総合タイムはどれくらいかねぇ・・57秒くらいな気がするけど・・」


「うん、58は切ったような気がするよ」


午後の試合はまだ終わってはいないので射撃中のシューターを眺めながら駐車場に向かって歩いていた、すると途中でジャスティンがケニィを呼び止めた。


「あなた、57.08をだしたわよ!!」


「・・・えっ!!! どうして知ってるの???」


「私には観ることできるのよ😊」


やがて公式のリザルトが出た。



初日のトップだ!!!


さて、一夜あけた今日、PCCOのスーパースクワッドが撃つ。去年56.66秒で優勝したグラントは果たして同じタイムをだせるや否や・・・


みーやん、できたらPCCO人形を作って神社の大木に五寸釘で打ち付けて百度参りをしてほしいぞん🤣


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朝食だが・・

父はこんなモノ食った・・・


こういうセリアルというモノにミルクをかけて食べるというのがアメリカ人の好みで、身体にはよいと言われている。


しかし、ケニィは食欲がなく、ほんの少しセリアルだけを食べた。食べたくはなかったが、ソーセイジとタマゴも少し食べた。

どうも身体の具合が悪そうだった。こんな時は朝食は抜くほうがよいのはトウに解っていたことなので、食べたくない時は食べないで腹が空くまで待ちなさいと伝えてある、のだがパワーを付けたいのか食べた・・のが悪かった・・・


プールサイドを見やると雨が降りしきっていた・・

予報どおりの雨で雷雨もともなうという。


しばらくはベッドに横たわっていたが、試合は1:45からなので11時には射場に着いて練習をした・・ので出かけた。


射場には20分ほどで着く・・が、途中で停車してくれとケニィは言った・・そして藪に向かってゲロゲロと吐いていた。週に一度くらいはコノ症状が出るのでマッチプレッシャーとは関係がない。

いったんコレが出ると数時間は休む必要がある・・・

「あー・・今日はダメかもしれんなぁ・・」

と父は考えながらケニィの後ろ姿を車内からみている。


練習だけはしたい、とケニィが望むので試合の最初に撃つ5 GOを小ぶりになった練習場で撃ってみる・・

ダメだよー😓当てられないよぉ〜・・・

いつもの覇気はなく、ひどくミスが多かった。持ち前のスピードもない・・・


とくにペンジュラムがひどく、ミスの連発・・・

ショウダウンのような「稼ぎ場」もぜんぜん冴えない。


本番までは2時間というというところ、

「もう練習は止めて休もう・・・」


と、父は息子と車内でジッとひそんでいた・・・


「もう60秒を切るのもできないよ・・・」

と、そういうケニィに父は言う、

「あのね、人にはその時の状況で落ちたり上がったりするものなのだから、今ヤラなければならない事があったら、出来る範囲でチカラを尽くすしかないんだよ・・

「Do your best!!」

これしかないんだよ。

勝てなくてもいいんだよ・・・・・・

そろそろシューターたちのところに行ってオシャベリでもしないかい?・・このままいるよりは人前に出たほうが緊張感もあって楽しいハズだよ」


こうして親子は本射場に向かう・・・

予報は外れて雨は降り止んでいた。

午前のシュートが終わって5GOでROたちが昼食をとっており、スクワッドには仲良しのクリス ベレットもいた。

このベレット親子は2年前からケニィの才能を認め、長々と会話をするようになっており、この時も会話が弾んでおり、ケニィに笑顔が戻ってきた・・・

だんだんとシューターたちが集まってきた。

そこで記念写真。


2年前はクリスとの身長にハゲシー差があったが・・マロンパよ2年前のフォトを出してくれろ。


そして別の嬉しい人とも一緒に撃つことに・・・

えーと・・名前は忘れたけど去年のCOチャンピオンであり、 USPSAでも有名なシューターだ。


こうして和気藹々で試合は始まった。


が、ケニィにはスピードがなかった。

しかもミスが続出した・・とはいえピックアップが速くはあって3秒を食らうことはない・・・

2秒を切れたのは1度だけ。

8.45secというタイムだった。

いきなり1秒を失っていた。


フツーならワルくはない成績、しかしワールドで勝とうとするのなら厳しいハンディとなる。


消沈する剣士郎・・・


PCCOではなんとか優勝したいと望んでいた。その理由はスポンサーがタランでありウィルコックスなのだ。

タランのTR-9とウィルコックスのダットサイトを使用するのだから・・・

高価な銃を作ってもらえ、ワールド戦の費用と世界一のサイトを使わせてくれるウィルコックス。優勝して恩返しをしたいというのがナガタ親子の大いなる願いだった。


しかし、緒戦での出鼻を挫かれたのだった・・・


上に続く





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